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風邪の神は膳の下へ・・・
インフルエンザに好かれないために

今年もインフルエンザが猛威を振るっています。シーズン中の罹患者数も、過去10年間で最も多かった昨シーズンほどではないものの、着実に増え続けています。

保健管理センター「からだの健康相談」でも、感冒症状を訴えて来所する方が、12月の110名 (学生85名、職員25名) から1月の187名 (学生131名、職員56名) へと増加し、その他の疾患による患者さんと相半ばするようになってきました。

先日の大学入試センター試験でも神戸大学所管の11会場で、救護室を訪れた17名の受験生の内、8名がインフルエンザによる感冒症状で手当てを受けています。インフルエンザ流行の山は例年、12月中旬と1月下旬、3月上旬の3回あり、昨シーズンは、後半の2~3月に患者さんがどっと増えました。今年もまだまだ油断はできません。

今年のインフルエンザは、昨年と同じ "A 香港型" が主で、発熱や咽頭痛 (のどの痛み)、鼻漏 (はなみず)、鼻閉 (はなづまり) を訴える方が多いようです。拗らせると、気管枝炎、肺炎、心筋炎、脳炎を併発したりとなかなかやっかい・・・命取りにもなりかねません。罹ってしまったら、暖かくして、軟らかい消化のよいものを食べ、早めにぐっすり眠りましょう。食欲の無い時には、温かくしたスポーツドリンクなどで水分だけでも補給することが大事です。発熱や咳嗽 (せき) のある時は、お風呂を控えましょう。

予防には、日頃から過労を避け、食事や睡眠に気をつけて、自らの免疫力 (抵抗力) を培うことが一番です。空気が乾燥すると気道が傷んで、吸い込まれた細かいほこりと一緒にやってくるウイルスを体の外へ運び出す力が弱ります。暖房を使う時はお部屋の空気も乾燥しがち。ストーブには蒸気を上げる為のやかんを乗せましょう。小さなお子樣がおられる時には加湿器が安全かもしれません。ウイルスは、飛沫と一緒に吸い込まれる場合と、ドアのノブや電車の吊り革など、いろいろな物から手に付いて口から入ってくる場合が多いのです。食事の前や外出から帰った時にはよく手を洗って、うがいをしましょう。

・・・と、こんなお話をしておりましたら、過日、真方忠道文学部長から「そういえば昔から「風邪の神は膳の下へ (隠れて居る)」と言われますね。」と、教えていただきました。風邪の神を追い払うには、おいしい物を食べて養生しているのが一番と、いにしえの人々も心得ていたようです。人類とインフルエンザの関わり合いも長そうです。インフルエンザウイルスそのものをやっつけるお薬は今もって開発されていませんが、症状を軽くしたり、弱った身体に入ってくるいろいろな細菌をやっつけるお薬は利用することができるようになりました。くれぐれも拗らせませんように!おかしいなと思ったら、早めに、いつでも保健管理センターをお訪ね下さい。

 

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