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増え続ける「こころの健康相談」の利用者・・・メンタルヘルスケアー体制の整備から丸7年

神戸大学保健管理センターにおけるメンタルヘルスケアーが、"精神神経科医のみによる体制" から"カウンセラーと精神神経科をはじめとする各科の医師とが連携した体制"へと移行して、丸7年が経過しました。昨年度、保健管理センターにおける健康相談 (救急処置・「からだの健康相談」と「こころの健康相談」) を利用された方は延 7,150 人ですが、このうち「こころの健康相談」の利用者は 1,762 人に上っています。これは 10 年前に比べて約 8.2 倍の増加ということになり,"身体の問題"とともに"心の問題"を抱える方が増えてきていることがわかります (下図)。

◆最も多い「精神衛生および健康に関する悩み」

最近3年間 (平成 11 年4月~平成 14 年3月) に「こころの健康相談」を利用された方の悩みの種類を見てみますと、「精神衛生および健康に関する悩み」が58.2 %で最も多く、次いで「対人関係に関する悩み」 (13.4 %)、「進路に関する悩み」 (9.2 %)、「就学上の問題に関する悩み」 (6.3 %)、「家庭や家族に関する悩み」 (5.5 %)、「性に関する悩み」 (2.4 %)、「下宿や寮生活に関する悩み」 (0.5 %) …といった順になっています。

◆医学的対処が必要な精神疾患を有する方も!

また同じ3年間に、神経症圏に入る方が 95 人 (実数、以下同じ)、躁鬱病圏に入る方が 71 人、人格障害圏に入る方が 25 人、統合失調症圏に入る方が 24 人、心身症圏に入る方が 17 人、摂食障害の方が 19 人ありました。ここでいう統合失調症とは従来の精神分裂病のことです。もちろん精神神経学的に問題のない方々がさまざまな悩みを抱えて相談に来られることが多いのですが、こうした医学的対処を必要とする精神疾患を有している方もあり、健康相談が早期発見・早期治療に結びついている場合も少なくないのです。本学では、保健管理センター「からだの健康相談」および「こころの健康相談」として、心身の問題を同一センターにおいて総合的に相談・解決できるシステムがとられており、このことも来所のし易さや診断・措置の迅速性・的確性にプラスに作用しているようです。

◆気楽に利用できる相談機関としての保健管理センター


「からだの健康相談」 (左) と「こころの健康相談」 (右) における年間利用者数の推移

ストレスの多い現代社会では心身の健康を病む方が全国的に増えてきています。"身体の問題 "もそうですが、特に"心の問題"に関してはまだまだ社会的な偏見も根強く、経済的理由とともに相談機関や医療機関への来談や受診が遅れる原因ともなっています。こうした中、保健管理センターは今後も気楽に利用できる相談機関であり続けたいと願っています。"身体の問題","心の問題"。保健管理センターでは心身の健康に関するあらゆる相談を受け付けています。学生のみならず職員の方々も気楽に御利用ください。手紙や電話での相談も受け付けています。

神戸大学保健管理センター

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