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学生証に健康診断受検済シール! ・・・定期健康診断 100 %受検をめざして

今年も4月から6月にかけて、学生を対象とする定期健康診断が全てのキャンパスにおいて実施されています。本年度から神戸大学における健康診断の受検者には学生証に貼付する健康診断受検済シール (「定期健康診断受検済之証」) (下図、左下) が交付されることになりました。平成12年の結核集団感染の発生を受けて進められてきた「定期健康診断 100 %受検」をめざした更なる対策です。

◆"健康診断証明書の提出もしない未受検者"の同定がその場で可能に!

既に本学においては、学生健康診断規程の改定 (平成13年4月) により、「健康診断を受けなかった者は当該健康診断と同等の実施項目を含む (病・医院等での) 健康診断証明書を保健管理センターに提出しなければならない」旨、定められています。 (病・医院等での) 健康診断証明書を保健管理センターに提出した者には、本学における健康診断の受検者と同様のシール (「健康診断証明書提出済之証」) (下図、右下) が交付されます。今回の措置によって、学生証が必要となる様々な場面において、"健康診断証明書の提出もしない未受検者"の同定がその場でできるようになりました。


神戸大学学生証 (上) と「定期健康診断受検済之証」 (左下) ならびに
「健康診断証明書提出済之証」 (右下)

◆大学生における結核病変の 80 %は定期健康診断で発見

全国大学保健管理協会近畿地方部会による結核現状調査 (平成13年度、調査参加校 80 校) では、近畿地区の国公私立大学において在学生の約 1,000 人に1人が胸部X線検査で結核病変を指摘され、約 4,000 人に1人が医療を要する"活動性結核"と診断されています。そして、毎年新しく見い出される結核病変の 80 %が定期健康診断で発見されているのです。

◆神戸大学における"活動性結核"患者は過去7年間に 28 人


新入生健康診断 (4月3・4・7・9日)
本学における"活動性結核"患者は最近7年間だけでも 28 人 (学生 27 人、職員1人) にのぼっています。"活動性結核"患者は発見が遅れると"排菌"状態になり、周囲の人達に感染させるようになります。平成12年に本学において発生した結核集団感染 (注) では、同じ課外活動団体に所属する学生など 23 人が「感染の疑い有り」とされ、結核の発症を防ぐ薬を予防内服すること (予防内服適応者) になりました。また平成13年2月に発生した結核小規模感染では、同じ授業を受講した学生など 13 人が予防内服適用者となっています。

◆身近なところから「定期健康診断 100 %受検」の達成へ!

在、学部・学科・研究科によっては"健康診断証明書の提出もしない未受検者"に対して「各種実習への参加を認めない」、「履修を取り消す」、「単位認定をしない」等の内規や申し合わせが制定されていますが、「定期健康診断 100 %受検」を達成するためには、事務窓口等での指導とともに、ゼミや課外活動団体など身近な集団における「未受検者・未提出者の解消に向けた足元の取り組み」が望まれています。今回の措置がそうした取り組みの一助になればと願っています。

(注) 「結核集団感染」は「同一の感染源が2家族以上にまたがり、20人以上に結核を感染させた場合をいう。ただし,発病者1人は6人が感染したものとして感染者数を計算する」(厚生省,1992年)と定義されています。

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