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インフルエンザワクチンの接種を!・・・サーズ (SARS) 対策の一環として

今年の春から夏にかけて、東アジアを中心に世界的な感染者の拡がりを見せた重症急性呼吸器症候群"サーズ" ( SARS: Severe Acute Respiratory Syndrome) は、今冬から来春にかけて再流行するのではないかと懸念されています。

◆インフルエンザに似たサーズ (SARS) の症状

SARS の症状はインフルエンザに似て、38 ℃以上の急な発熱、咳、息切れ、呼吸困難、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感、食欲不振、下痢などで、症状のみからどちらであるかを見分けることは困難とされています。SARS の予防に有効なワクチンや治療薬は未開発で、SARS に罹った患者の致死率も高いことから (下表)、今冬から来春にかけて SARS が再流行した場合、インフルエンザの流行期と重なり、パニックを生じるのではないかと心配されているのです。

国・地域 患者数 死亡者数 致死率
(%)
中国
5,327 49 6.6
香港
1,755 299 17
台湾
346 37 10.7
カナダ
251 43 17.1
シンガポール
238 33 13.9
ベトナム
63 5 7.9
アメリカ
29 0 0
フィリピン
14 2 14.3
ドイツ
9 0 0 
モンゴル
9 0 0 
タイ
9 2 22.2
フランス
7 1 14.3
オーストラリア
6 0 0 
その他
35 3 - 
8,098 774  9.6

SARS 患者数、死亡者数と致死率
(WHO、2002年11月~2003年7月)

◆SARS 患者は強制入院 (隔離) も

平成15年11月の感染症予防法の改正によって、SARS は天然痘とともに1類感染症に加えられました。SARS 患者に対しても強制入院 (隔離) 措置が可能となっています。

◆インフルエンザワクチンの接種

自動視力計による視力検査
インフルエンザワクチンの接種

こうした中、SARS と間違えられる患者を少なくするためにも、インフルエンザワクチンの接種によるインフルエンザ発症数の抑制が望まれています。学生や職員の海外交流が広く行われている神戸大学でも、今冬から来春にかけて国外への渡航を計画されている方のみならず、全ての学生・留学生・職員の皆さんにインフルエンザワクチンの接種を受けるよう勧めています。もちろん、体質などの理由によりワクチン接種ができない方もありますので、接種前には必ず医師に相談してください。

◆職員には保健管理センターでの接種も

職員の方につきましては希望者に、保健管理センターにおいてインフルエンザワクチンの接種を行うことになりました。六甲台キャンパスでは11月25日と12月1・2・4・5日、深江キャンパスでは11月26日、附属明石小・中学校と幼稚園、養護学校では12月9日 (医学部と医学系研究科については医学部附属病院において別途実施。) の予定となっています。一人でも多くの方が、この機会にインフルエンザワクチンの接種を受けられますように。一度は終息した SARS ですが、再流行の可能性は常にあります。今後も SARS 関連情報にはくれぐれもご注意ください。

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